狭小住宅(きょうしょうじゅうたく)には明確な定義はないものの、一般的には15坪(50㎡)以下の土地に建てられた狭く小さい住宅のことをいいます。土地代の高い都市部では、その利便性の高さから狭い土地や変形地でも安く売りだされています。狭小住宅は、そうした土地を活かして都市部でもマイホームを実現できると人気があります。
そこで今回は、フリーダムアーキテクツのホームぺージでお客様によくご覧頂いた狭小住宅の建築実例をランキング形式で発表します。
目次
- 1 2022~23年 注文住宅の流行やトレンド
- 2 2024年度 フリーダムの注文住宅「狭小住宅」人気ランキングベスト10
- 2.1 第10位 CASE691 素材感のあるインテリアと光の空間
- 2.2 第9位 CASE646 鏡面サイディングが異彩を放つ外観
- 2.3 第8位 CASE722 準防火地域に建てられた3層の木構造現し木造住宅
- 2.4 第7位 CASE716 自然との一体感を感じられる住まい
- 2.5 第6位 CASE612 3階建て7フロアのワンルーム空間
- 2.6 第5位 CASE720 広がりのある都市型狭小住宅
- 2.7 第4位 CASE730 潮騒香る海にほど近い街に計画された3階建ての狭小住宅
- 2.8 第3位 CASE665 旗竿敷地の住まいに光が降り注ぐ
- 2.9 第2位 CASE605 シンプルに力強く発信するsign(標識)住宅
- 2.10 第1位 CASE706 倉庫のようなシンプルさが暮らしを豊かにしていく住まい
- 3 狭小住宅の関連記事
- 4 狭小住宅に関するよくある質問
2022~23年 注文住宅の流行やトレンド
2022年はウッドショックとウクライナロシア戦争の影響で、建築業界に大きな影響がありました。原材料高騰により、多くの建築会社が建築費用を値上げし、これから家を建てる人々は、最適な時期を検討する必要があります。
建築工事費用は令和元年から急上昇し、23年現在も上昇傾向が続いています。大手ハウスメーカーの坪単価も上昇し、坪単価が大幅に下がる可能性は低いとされています。ただし、家づくりは一生に一度の大事なことで、適切なタイミングで計画することが重要です。
2024年の注文住宅トレンドは、建築費用増加を踏まえた賢い選択に焦点を当て、考える人が多くなりました。リビング/ダイニング/キッチンを一体化させたコンパクトな間取りやスマートテクノロジーや持続可能性の高い家、在宅環境に適した書斎やスタディスペースなどの需要が増えています。
また、無駄な収納スペースを減らし効果的な収納と水回りを1つにまとめた家事楽動線、シンプルでモダンな外観や内装デザインの需要が増えています。
2024年度 フリーダムの注文住宅「狭小住宅」人気ランキングベスト10
集計期間:2024年1月~2024年6月
第10位 CASE691 素材感のあるインテリアと光の空間
T字型の変形狭小地を最大限活かすボリューム構成で計画された住まい。外観に大きなインパクトを創出する大開口に面してサンルームを配置し、内部へと光を引き込んでいます。また、ルーフバルコニーに面し開口を設け、スキップフロアで繋がれたLDKから主寝室までのワンルーム空間に光が降り注ぎ、明るい空間に。コンクリート、鉄、ウォルナットの素材感あるインテリアと光が、居心地の良さを高めてくれています。
施工場所:関東エリア
価格帯:ー
MateriaBox
素材感のあるインテリアと光の空間
第9位 CASE646 鏡面サイディングが異彩を放つ外観
新旧ビルと昭和初期の長屋が入り交じる中心街に佇む、住まい。戸建て住宅としては珍しい、正面の景色が反射するピアノブラックの鏡面サイディングが、洗練された空間に導かれるような期待感を彷彿させてくれる外観に仕上げています。内部では、3層を貫く吹抜けを設け天窓と建物中央部に設けたバルコニーから入る光が、ストリップ階段、ガラス床、鏡を通して1階まで降り注ぐ造りに。開放感と採光に工夫を凝らしています。また、プライベートスペースを3Fに集中させることで、2Fに配置したLDKに生活感を感じさせない空間に。普段の生活もゲストが来られた際も、整った空間でゆったりとくつろげる暮らしを叶えました。
施工場所:愛知県名古屋市
価格帯:2,000万円台
鏡の家
鏡面サイディングが異彩を放つ外観
第8位 CASE722 準防火地域に建てられた3層の木構造現し木造住宅
準防火地域の狭小地に計画された木造3階建ての住まい。狭小地というネガティブな敷地条件に無駄なく応答した明快な間取りで、動きやすく体に馴染む空間になっています。また、木構造現しで仕上げた空間は、木の温もりを感じられるだけでなく、フレキシブルに稼働する建具で過ごす時間により空間に表情を与えています。周辺の古い町並みにある要素を汲み取り再編集し建物に取り入れることで、住まう人と街並みに新しくも馴染むように、そこに佇んでいます。
施工場所:関西エリア
価格帯:ー
虹の栖
準防火地域に建てられた3層の木構造現し木造住宅
第7位 CASE716 自然との一体感を感じられる住まい
公園や学校が近く、子供達の声や木々の葉擦れの音が聴こえる温かい雰囲気のエリアに計画された狭小3階建ての住宅。細い道路が密集している住宅街のため、1 階は通風用の窓のみにし、2階と3 階にバルコニーと大きな開口部を設け、プライバシー性と周囲の環境との一体感を両立しています。また内装は木を多く使い、自然との一体感を高めました。光や風だけでなく心地よい環境音をも内部に取り込み、お施主様の温かい雰囲気で包まれた柔らかな時間の流れる住まいに仕上がりました。
施工場所:愛知県名古屋市
価格帯:2,000万円台
Calm
自然との一体感を感じられる住まい
第6位 CASE612 3階建て7フロアのワンルーム空間
都市に計画された間口1.75間の狭小住宅。シンプルな形状の外観は、外壁を掻き落とし仕上げにすることで表情をつけています。プランでは、3階建て総スキップと屋上バルコニーの7フロアで構成され、家全体がワンルームで計画。また、ピッチ200mmの「たな」で全体を構成することにより、「たな」が棚や床、階段となりそれぞれの概念をなくし、限られた空間を最大限活用しています。内部は、通常下地として使われる「白ラワン・木毛セメント板・塗装下地用クロス」などを内装の仕上げ材として使うことにより、素材感・経年変化を楽しめるだけでなく、住んでいく中で塗装やタイルを張るなどDIYで空間のアレンジも楽しめる住まいになりました。
施工場所:東京都品川区
価格帯:1,000万円台
たなのいえ
3階建て7フロアのワンルーム空間
第5位 CASE720 広がりのある都市型狭小住宅
正方形の整形されたボリュームを、バルコニーやポーチといった外部空間によって切り込みを入れたようなデザインの外観。ポーチ上部の軒裏までの高さを住宅スケールからスケールアウトした高さを確保し、都市型狭小住宅の玄関先に広がりを持たせています。夜には軒裏がライトアップされる照明計画で、幻想的な箱のような表情に。内部では、バルコニーに面しては大開口を設け、バルコニーに面しない窓は細長いスリット窓を採用し、光の取り入れ方に変化をつけながら高いプライバシー性も確保しています。移動するごとに変化していく豊かな表情を持った住まいになりました。
施工場所:東京都23区
価格帯:ー
S×S
広がりのある都市型狭小住宅
第4位 CASE730 潮騒香る海にほど近い街に計画された3階建ての狭小住宅
1階に水回り、中間階には家族が集うLDK、3階は諸室を配置し、各階を明快にゾーニングすることで立体動線に配慮すると共に、南・西の接道空地を生かした採光計画で光と風が通る空間を実現しました。また素材面では、シンプルながらさらりとしたミストカラーの優しい色合いでお気に入りのインテリアが映える空間に。寄せては返す波打ち際のように家族の営みが繰り返され、それらをやさしく包み込む住まいとなりました。
施工場所:兵庫県神戸市
価格帯:2,000万円台
mist
潮騒香る海にほど近い街に計画された3階建ての狭小住宅
第3位 CASE665 旗竿敷地の住まいに光が降り注ぐ
閑静な住宅地の旗竿敷地に計画された住宅。比較的暗くなる1階部分にリビングを設けたいというご要望を受け、3階部分に大開口窓とトップライトを設置。3階、2階と吹抜けを連続して設けることにより1階まで自然光が降り注ぎます。光を拡散させ空間を広く見せる効果を期待し、リビングの壁一面をガラス張り、各部屋へは室内窓を設けています。敷地のデメリットを解消しつつ、柔らかな光に包まれた室内空間を叶えました。
施工場所:関東エリア
価格帯:ー
LUCE
旗竿敷地の住まいに光が降り注ぐ
第2位 CASE605 シンプルに力強く発信するsign(標識)住宅
構造設計者のお施主様と目指したのは、ランドマークでもシンボルでもなく、ただそこに建ち単純な形でメッセージを力強く発信するsign(標識)のような建築。よくある形、本物の素材を採用し、素材そのものの魅力を最大限に引き出すこと、また「枠は縦勝ち」「チリは○○ミリ」などの建築の定石と言われるような手法すらも一つ一つ吟味し、細部を納めています。単純な矩形に切妻屋根の外観、杉板貼りの玄関引き戸を開けると裏庭の植栽越しに借景でもある公園が見渡せる開放的な玄関エリア。玄関正面の壁から続くシナの壁をたどっていくと、2階の明るいリビングへと導かれます。太陽が降り注ぐテラスには、鯉のぼりなど季節の飾りが置かれ、この家に暮らす家族の「暮らし」のsignになります。
施工場所:埼玉県越谷市
価格帯:1,000万円台
切妻のsign
シンプルに力強く発信するsign(標識)住宅
第1位 CASE706 倉庫のようなシンプルさが暮らしを豊かにしていく住まい
紺碧の空と透き通る海が繋がる水平線を望む海辺に、建てられた邸宅。 広大なテラスは海へ直接降りていける階段も有し、12ブロックに分けられたテラスの用途は 遊び心のある海辺の庭園である。夕暮れ時には全てが紅に染まり、心からの安らぎを与えてくれる。 正に他に類を見ない海辺の邸宅となった。
施工場所:愛知県
価格帯:1,000万円台
Re:load
倉庫のようなシンプルさが暮らしを豊かにしていく住まい
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狭小住宅に関するよくある質問
10坪の狭小住宅を建てるのにいくらくらいかかりますか?
建築費は、設計内容や使用する材料、建築地の条件などにより大きく変動します。
一般的に、注文住宅の場合、坪単価は30万円から60万円程度とされています。
したがって、10坪の狭小住宅の場合、大まかな目安としては300万円から600万円程度となるでしょう。
ただし、これはあくまで一般的な目安であり、具体的な費用は設計内容や選択する建材、建築会社によりますので、詳細は各建築会社にお問い合わせください。
狭小住宅の建て替えにかかる費用は?
狭小住宅の建て替え費用は、土地の広さ、建物の規模、設計内容、選択する建材や設備などにより大きく変動します。
一般的には、狭小住宅の建て替えには約2000万円から4000万円程度が目安とされています。
ただし、これはあくまで一般的な価格であり、具体的な費用は設計事務所や建築会社に相談し、見積もりを取ることが必要です。
また、建て替えに際しては解体費用も考慮に入れる必要があります。これらの費用を把握した上で、予算計画を立てることが大切です。
狭小住宅の問題点は何ですか?
狭小住宅には以下のような問題点があります。
1. 空間の制約:狭小住宅はその名の通り、敷地面積が限られているため、部屋数や収納スペースが少なくなる傾向があります。これにより、生活スペースが狭くなり、家具の配置やレイアウトに制約が出ることがあります。
2. プライバシーの問題:狭小住宅は隣接する建物との距離が近いため、窓からの視線や騒音などのプライバシーに関する問題が生じやすいです。
3. 光熱費の増加:狭小住宅は一般的に断熱性能が低く、冷暖房効率が悪いため、光熱費が増加する可能性があります。
4. 価値の低下:狭小住宅は将来的に売却する際、広い敷地に建つ住宅に比べて価値が低下しやすいとされています。
これらの問題を解決するためには、設計段階での工夫や、高性能な断熱材の使用、適切なプライバシー対策などが求められます。
住宅で「狭小地」とは何ですか?
「狭小地」とは、土地の面積が狭いことを指す言葉です。
具体的な面積については明確な定義はありませんが、一般的には50平方メートルから100平方メートル程度の土地を指すことが多いです。
都市部では土地価格が高いため、狭小地に家を建てるケースが増えています。狭小地でも快適に暮らすための工夫や設計が求められます。
何坪から狭小住宅になりますか?
狭小住宅の定義は明確には決まっていませんが、一般的には土地面積が30坪以下、建物面積が50坪以下の住宅を指すことが多いです。
ただし、これはあくまで一般的な目安であり、地域や建築条件により異なる場合もあります。
また、狭小住宅でも工夫次第で快適な生活空間を確保することが可能です。
狭小住宅 なぜ買う?
狭小住宅を購入する理由はいくつかあります。
まず、都心部での土地価格が高騰しているため、手頃な価格で土地を手に入れるために狭小住宅を選ぶ人が多いです。
また、狭小住宅は限られたスペースを最大限に活用するための設計が施されており、機能性やデザイン性が高いという魅力もあります。
さらに、狭小住宅はメンテナンスがしやすく、掃除や整理整頓も楽になるというメリットもあります。
これらの理由から、狭小住宅を選ぶ人が増えています。
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この記事を書いた人
FREEDOM ARCHITECTS
長谷川 稔
1971年生まれの関西出身者。情報出版会社を経て2014年よりFREEDOM株式会社へJoin。現在プロモーション担当としてフリーダムの魅力を伝えています。
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